その朝、雀の鳴き声と共に優里は目を覚ました。


「ん…朝?…起きなきゃ…うぅっ」


昨日走りすぎたせいか体がだるく、寝返りを打つ時の筋肉痛に軽い悲鳴をあげる。


(いたたたたた…学校…行かなくちゃ…)


勢いをつけて潔くベッドから離れ、食事もせずに最低限の支度を済ませると、優里はさっさと家を出て行った。