「それにFBIの資料。会長、何が知りたいの?」
ニヤリ、不気味な笑みを浮かべる彼。
私は上手い言い訳を考える為に、必死に頭をフル回転させた。
「ふーん、FBIの捜査員がこの学校に紛れてるんだ‥」
私が考えてる間に彼は、あろうことか、資料を読み始めた。
焦った私は慌てて彼から資料を取り上げ鍵を閉めた‥‥‥ら、
「whim Devilを探してるの?」
再びソファーに押し倒されてしまった。
1度ならず2度までも彼に押し倒されてしまうなんて。
「退いてくださる?」
私は動揺を隠すので精一杯だった。
「会長、この事が広まったらどうなるんだろね?」
コイツ‥
私を脅す気?
「何が望み?」
「俺と付き合ってよ♪」
これが蓮の為になるなら、なんだってしてやる。
「いいわ、‥‥付き合ってあげる」
「クスクス‥‥そんなに彼が大事?」
私の言葉を聞いた彼は、笑いながらも作った笑顔で私に尋ねた。
「彼‥って?」
きっと蓮の事だろう。
一体コイツは、どこまでわかってんの?
「残酷な殺し屋さん‥かな?」
「っ‥‥‥」
コイツ、蓮の事まで読んだんだ。
「アンタ一体‥」
私が驚きを隠せないでいると、急に彼が立ち上がり帰ろうとしていた。
「会長♪神藤に余計な事吹き込んだらその時は‥」
「何よ」
「cruel・killerの終わりだと思わなきゃね♪」
なっ‥
「じゃーね♪帰り、迎えに来るから」
高野が出ていったその部屋で私は、頭を抱え込んでいた。