帰りのバイク、2人は無言だった。
エリカは、一生懸命震えを抑えようとしていた。
俺も、最初の頃は、1人殺す度に、どうしようもなく怖かった。
自分が人を殺したという事実。
手に残る、火薬の匂い。
銃の感触 ‥
だから、エリカには殺しをさせたくなかったんだ。
俺が推測するに、多分まだ死に損ねていた組員がいたのだろう。
そいつが俺に銃を向けていた。
くそ‥‥
全く気付かなかったぜ。
そこに駆けつけたエリカが、組員、そして組長を撃った。
俺が見たエリカは、急いで来たのであろう、息を切らし微かに震えていた。
震えていた理由は、人を殺した恐怖かなんなのかは不明だが‥
今日は疲れたな。