「あたしの事なんてどうでもいいじゃん」
「いくないよ!」
お願い!
もうやめて。
じゃないと……。
蓮くんへの気持ちも、涙も。
零れちゃうから。
「何で!!」
必死で涙を堪えながら、あたしは目をつぶる。
すると蓮くんは口を開いた。
「だってめぐりは……大切な、友達だから」
“友達”。
前まではそれを求めてた筈なのに、その擦れた言葉が今は悲しい。
蓮くん……。あたし……。
「蓮くんが好きだよ」
溢れてくる涙を拭いながら、言った。
もう隠しておく事なんてできない。
「だから友達には戻れない。……ごめんね」