蓮くんを睨みながらあたしは蓮くんを指差した。




そしてマイクの電源をオンにして叫ぶ。




「この女の敵!わざとだろ?」




「んな訳ねぇだろ!!」




落ち込みながら曲選びしている蓮くんは涙目になりながら叫んだ。




そしてギュッと膝を抱えながら俯く。




「さすがに……悩むよー」




……蓮くん。




「いつだってちゃんと好きだって思ってる筈なのに。好かれてるって分かってくると、嘘みたいにサーッと冷めてくるんだ」




そう言って蓮くんは、ため息をついて膝に顔を埋めた。




まあね。




高校入って半年以上、友達やってれば蓮くんが悪い奴じゃないって事くらいは分かってるよ。




ただちょっと……自分に正直すぎるっていうか、素直すぎるっていうか。




まぁ、友達としてはいい奴だけど、恋愛対照で見たら最悪。