「ホントッ!蓮くんサイテー」




2人カラオケにやって来て、あたしは蓮くんを睨みながら一言。




元々いい感じだった田代さんと蓮くんがさっきのような状態になってしまったのは、数十分前の事が原因。




「佐久間私の事チョー好きでいてくれるし。……私も。彼氏と別れてきちゃった」




「え……あー俺、もうそうゆう気は、ない、かも」




その気になった田代さんとは裏腹に、冷めてしまった蓮くんのこの一言だ。




「ホント信じらんない」




そう言ってあたしは曲選びを始める。




「あんなに田代さん、田代さん言ってたくせにさ~~?」




ジュースを口に含みながら、あたしは壁の片隅に体育座りして落ち込んでいる蓮くんを睨んだ。




「この間は山根さん。その前は、泉さん。熊井さん」




指折りで数えながらあたしは考える。




「みんなその気にさせるだけさせといて、冷めました~って……酷いと思わないの?もしかしてわざとか!!」