「優人って、呼ぶ約束だ…」


茉葵の顔が蒼白で、身体が震えている。


それに気づいた優人が、急ブレーキで路肩に車を止めた。


何も言わず、茉葵の身体を抱きしめる。


過呼吸ぎみになっていた茉葵の息が落ち着いてきていた。


《優人の匂いは私を安心させてくれる。

私を支えてくれている、かけがえのない存在になっていた。》