今日も病院からアパートまで、そんなに遠くないから歩くって言ったのに。


車に無理矢理、押し込まれた。


しかも、優人の運転する車の助手席に座ってるなんて…


今は一番、辛い場所なのに。


外の景色も全然、目に入らない。


「藤枝、さん。

止めて…」


震えるような声で呟く。