仕事から帰ってきて疲れてる筈なのに、耀は変わらず優しい笑顔で家に帰ってきてくれる。




「おかえりなさい」




これ以上ないくらいあたしの心臓はバクバク暴れている。




すごく緊張している。でも……。言わなきゃいけない大事な事だから。そのうちバレる事だから!




いつもと変わらずソファに座る耀にあたしは俯きながら覚悟を決めた。




「あのっ……耀?」




「ん?」




あたしの呼びかけに首を傾げて微笑む耀。今はこんな顔してるけど……言ったらどうなるんだろう。




覚悟決めたのに……。声が出ない。




「どうしたの?芽衣?」




そう言ってあたしの方に歩み寄ってくる耀。いつもと様子が違うあたしを心配そうに見つめてくる。




ええい!!言っちゃえ!!




「耀!あたしね……」




戸惑いながらあたしは自分のお腹に優しく手を添えた。