俺はゆっくり頷いて芽衣を見下ろした。そして、芽衣は俺の腕に細い腕を絡める。
笑顔で俺達を待つ牧師の前で立ち止まると、牧師は口を開いた。
「新郎……半田耀。あなたは苦しい時も健やかなる時も新婦・佐伯芽衣を妻とし、死が2人を別つ時まで愛し続ける事を誓いますか?」
俺の答えは1つ。
「はい……誓います」
俺は……弱いかもしれない。
輝のように、冷静に出来ない。
優雅のように、強引に出来ない。
でもね?それでも、芽衣を思う気持ちは誰にも負けないから、だから……芽衣。俺は一生芽衣の隣にいるよ。
怒った時は、優しく頭を撫でてあげるよ。
嬉しい時は、一緒に笑おう。
悲しい時は、涙を拭ってあげる。
寂しい時は、何も言わないで抱きしめるよ。
どんな時でも、お揃いの指輪見て笑っていこうね。
俺はどんな芽衣も好きだから。今なら言えるよ。
俺は芽衣を、『愛してる』。