すると楓は眉を下げて首を傾げた。




「何で?」




それはあたしにも分からないよ。うーん。




閉めた扉の向こうからたくさんの足音が聞こえてくる。みんな……耀の事探してるんだ。どうしたんだろう。




そのみんなの慌てた様子を見て、あたしは不安になってきた。




まさか……耀。今更、やっぱり結婚したくない……とか?




そんな不安があたしの胸を苦しくする。すると顔色が曇っているあたしに気付いた楓はポンポンとあたしの頭を叩いた。




「大丈夫よ。芽衣。あたしも探してくるからさ」




そう言って優しく微笑むと、楓は部屋を出て行こうとした。




心配だし。あたしも行こう。そう思ったあたしは楓を引きとめた。




「あたしも行く!」




だってここで1人で待ってても、気になってしょうがないし。いても立ってもいられないし。あたしも探そう!!