「優雅……」
その後ろを呆れた様子で入ってくる楓と輝。
その光景はいつもと変わらなくて、あたしは思わず笑ってしまった。
するとママとパパは扉の外へと出て行った。
「みんなで話してなさい」
そう言ってママは気を遣って出て行った。
「何笑ってるのよ?芽衣」
微笑みながら座ってるあたしの方に歩み寄ってきた楓が首を傾げている。
あ……。いけない、笑っちゃった。
「ううん。何でもないの」
笑いかけると、楓はあたしの前にしゃがみ込んで微笑んだ。薄ピンクのドレスを着ている楓は普段の倍くらい綺麗で、見惚れてしまうほど。
すると楓はニコニコ笑いながら口を開いた。
「芽衣……ホントに綺麗」
「お前等がこんな早く結婚するとは思わなかったぜ」
いきなり顔を出して、話に入ってきた優雅は意地悪な笑みを見せる。すると楓はそんな優雅を見上げた。