「芽衣が引越しするから……オレ達手伝いに来た」
手伝い?
「そんな言ったって、みんなも引越しで何かと忙しいんじゃないの?」
だって……専門学校やら、大学やら……。
みんな1人暮らし始めるんだし。
あたしの手伝いしてる暇ないんじゃ……。
そう疑問を持っていると、優雅はニッと笑った。
「んなの後!後!こっちの方が何か楽しそうだしな♪」
楽しそうって……。
「引越しに楽しいも楽しくないもないでしょ」
そう言って優雅を見ると、その後に続いて耀は呆れたような顔をした。
「要するに……芽衣の引越し手伝って、自分達の引越しも手伝わせるって魂胆か」
んま!!
ギョッとして優雅を見つめると、焦ったようにあたし達から視線を逸らした。