思わず俯いていると、耀はフッと笑った。そしてあたしをギュッと抱きしめる。
「どうやったら幸せにできるかって聞いたら真帆さん言ってた」
「……なんて?」
そう聞くと、耀は優しく笑った。
「お金とかそんな事よりも……こうやって傍にいるだけで幸せなんだって」
そう言って耀はあたしをぎゅぅっと抱きしめた。
「そうだよ。傍にいてくれるだけでいい」
誰だってそう思ってる筈。
それがホントの幸せなんだって。
すると耀はゆっくりとあたしの唇にキスする。
甘くてとろけそうな優しくて、愛を感じるようなキス。
……大好き。としか考えられなくなる。
唇が離れると、耀はギュッとあたしの左手を握って呟いた。
「この指輪に誓うよ。絶対に幸せにするって」