数十分後。
あたしはやっと落ち着いて泣き止んだ。
泣き止んだ後も耀はあたしを後ろから抱きしめてくれた。
「俺ね……歓迎会の時。真帆さんに相談してたんだ」
「相談?」
後ろから抱きしめている耀の顔を振り返って見ると、耀は目を瞑りながら頷いた。
「酔っ払って会話なりたってたか自信ないけど。プロポーズの事とか。芽衣をどうやったら幸せにできるかとか。他のもたくさん」
照れたように笑う耀。
「もしかして……寝言の伝えるっていうのは……この事だったの?」
そう聞いてみると、耀はキョトンとした。
「そうだよ。だって真帆さん結婚してるし。だから言ったでしょ?何でもないって」
そう……だったんだ。
あたしったら早とちりして……恥ずかしい。