「え……」
突然のプロポーズにあたしは口を閉じるのを忘れた。
今……。結婚しようって言った?聞き間違えじゃない?あたしの聞き間違えじゃないよね?
「本気?」
唖然としながらあたしは耀に聞き返す。
すると耀は、そっとあたしの左手の薬指に指輪を通した。
「本気だよ。これからは芽衣と、夫婦として歩んでいきたい」
そう言って耀はあたしの頬にキスした。
薬指に輝くピンクダイヤの指輪と耀の優しい笑顔。それを見たらあたしの瞳は涙で濡れた。
「耀ぁ~」
あたしはどうしようもなく嬉しくて、耀に抱きついた。
「うぅ~」
涙が止まらない。嬉しくてこんなに泣いたのは初めて。
「はは……泣き過ぎだよ」