すると芽衣は涙目のまま俺を見上げた。




「かっがや……苦しいよ」




そう言って俺を睨んでくる。




そうやってひとつひとつしてくる仕草に俺はドキドキする。




キュンとする。締め付けられる。




芽衣の全てが俺を夢中にさせる……。




ホント、ずるいよ。芽衣は。




「だから今日不機嫌だったの?」




口をへの字にして。ムッとして。不機嫌だったのは……。




俺に朝食作ってあげたいって思ってくれたから?




すると芽衣は頬を赤く染めて俯く。そして俺の胸元をキュッと掴んだ。




「うん……」




その返事を聞いて俺はフッと笑って芽衣の頭を撫でた。




「ありがと……」