あっ!



涼と穏やかな気持ちで、綺麗な海と初日の出を見ていたけど、ある事を思い出した。

私は静かに、涼の腕の中から離れた。



「ん? どうしたんだ?」

私が松の木の下をキョロキョロ見ていると、涼が後ろから声を掛けてきた。



「探し物」

石の下の隠した物。



えーと……あっ、あった。

私は石を取って横に置き、ビニール袋に大事に入れていた物を取り出した。

ビニール袋はボロボロになっていたけど、中の物は綺麗なままだった。