「結構出会ってすぐ位には、もう俺に惚れてたんだろ?」



ドキッ

「な、なんで? どうしてそんな事、言い切れるの?」



図星だけど、ちょっと抵抗してみる。

涼はクスッと笑った。



「おまえ、気持ちが態度に出過ぎ」

「……えっ?」

「俺の事は散々無視してたくせに、自分がちょっと無視されたら淋しがるし……俺が何か言うと、ハニカんで赤い顔してさ」



えっ、嘘っ。

思わず、自分の顔を両手で触った。

冷たい指先が、自分の体温で温かくなるのが分かった。