――翌日――
ピピピピピ
ピピピピピ
「季里〜!遅刻するよ〜!!」
いつものアラームと
いつものお母さんの声。
いつも、繰り返してるはずの朝。
ただ、ひとつ違うのは……
その時、お母さんが部屋のドアを開けた。
「季里〜?っぎゃー!!?お化けーー!!」
「ってヒドっ!!自分の娘に『お化けーー!!』ってヒドっっ!!!!」
「だってあんた……目、見てみ?すごい腫れてるけど……」
「え……」
本当だ。
●ダコみたいになってる。
なんか、見てて痛々しいかんじ…
「あんた、昨日何があったの?泣いて帰ってくるなんて」
……情けない話、悠を怒らせたこととか、もう話してくれないかも、とか、明日無視されたらどうしよう、とか思ってたら泣けてきちゃって、ずっと泣いてたから寝らんなかった。
なんて言えないし
だって、お母さん、口軽いからすぐ悠のお母さんに言っちゃうし。
「心配ないから」
こう言うしかないじゃん。