しばらくして、涙が止まったところで、中田くんは、コーヒーのおかわりを頼み、『相談』の本題に入った。



「っていうか、季里たちって付き合ってなかったんだ?」


ズズ、とさっき持ってこられた温かいコーヒーを飲みながら聞く中田くん。


「え?なんで??」



「だって季里たち、手ぇ繋ぎながら二人でかえってんじゃん。てっきり付き合ってたのかと思った。」



「あー……あれ?
あれはね、小学生の時に、お祭り行ってはぐれた時から習慣づくようになっちゃって……。
それに、あたしと悠は、幼なじみだし、家近いし、親同士も仲いいからってだけなの……。
だから、付き合ってないし、付き合った経験すら無かったし……。」



あたしもコクン、と一口まだ温かいココアを飲んだ。


「…………。」




ん?

なんでなんのコメントもないの?


そう思って中田くんを見てみると、信じられないといったかんじで、目を見開いていた。




「…え?なに?あたし、なんか変なこと言ったっけ??」