「はっ!?」
あたしをそう促(うなが)したのは理穂なのに、またしても驚いている。
「え……と、季里?」
「だって彼氏欲しいもん!ここで断ったら、なんか一生独身な気がする!」
「一生独身って……」
そうだよ!
オッケーしたら、相手も満足、あたしも満足!
みんなハッピーなんだよ!
だから―――
「……悠はどーすんの?」
「……へ?」
いきなりあたしの幸せ思考が遮られたものだから、ちょっと考えるのが遅くなるあたし。
ってゆーか、なんで悠?
「悠は友達だもん。きっとあたしのこと応援してくれるよ?」
恋人でもなんでもないもん。
ここで、「はぁ〜」と理穂からため息が聞こえた。
「あんたねぇ……悠は―――モゴッ!?」
いきなり言葉が変になったと思ったら…
そこには、理穂の口を自分の手で塞いでる、悠がいた。