キーンコーンカーンコーン…


「はぁーっ!やっと終わったぁ!」


塾の終わり。
そう言いながら、「ふぁ〜」なんて大きなあくびをするあたし。


まわりの人がジロジロ見るけど、そんなの気にしなーい。
だって出ちゃうものは出ちゃうし。


「……季里(キリ)…。あんた、少しは恥じらいってもんを知りなさいよ。見てるこっちが恥ずかしいわ。」

友達に言われたって気にしなぁーい、気にしない(笑)


「えー…?んだってぇ…。眠いんだもんー」


そう言いながら、机に突っ伏すあたし。

そんなだらしない格好に呆れたのか、あたしの友達の理穂(リホ)は諦めたように言った。


「季里ぃ〜…あんた、そんなんだから男ができないんだよ?」


ピクッ…


「……う…。」


「ま、欲しくないんならいーけどねー?そんなら、そんな風にグータラしてても文句言わないしー」



……そうなのかな。こんなんだから、彼氏ができないのかなぁ…。

少し…すこーーしシュンとなるあたし。


……だけど。


「……だけどさ?」

「まぁ、他にも原因はあるけど……」


ダダダダダダダ……

と、地響きみたいな音が近づいてくる。

……と、それと同時に聞こえてくる声。


「きーりぃいーーっ!」


「……きた」