…な、何だろうか。
このしんみりとした空気は。
食器を洗っている結子さんに
助けを求めるべく視線を向けると、
苦笑を返された。
「明。ここからは大事な話だから真面目に聞け」
…大事な話…?
…真面目に聞け…?
…はっ!!
待てよ。
確か16って結婚できる歳だよね?
…あたし今日で16歳じゃん!!
もしかして、
「お前の夫を決めた。その人とお前は結婚しろ」とか言われるのかな?!
「な、何」
あたしはごくりと生唾を飲み込む。
「…16歳になったお前は今日、この家を出ていかなければならん」
や、やっぱり――――――――っ!!