「あら、今日はあなたの誕生日じゃない。当たり前でしょう?」


…へ?


「…………あ!!」


「忘れとったんか…」


前の席に座っていたじーちゃんが
に呆れたような表情を浮かべ
あたしを見ている。


「えへへ」


忘れてましたよ。
忘れていましたとも。


どうりで今日出会い頭に
誕生日おめでとう〜!!
と言われたわけだ。

てっきりあたしは新手の挨拶?
とか思ってた…。


「思い出せて良かったわね。ほら、食べましょう、食べましょう」


そう促されて、あたしは椅子に座った。