「…変態」


あたしの考えを読んだのか、
凛の隣に座っていた子が
引いたような目をあたしに向ける。


「なっ…!!…まぁ、いいわ。
あなたの名前は?」


ここは大人の余裕を見せなきゃね。


「…水川 礼斗(みながわ あやと)」


つん、とそっぽを向きながら
呟くようにそう言った。


「あや君ね、よろしく!!」


あたしは、あや君の手を取って
強制的に握手をする。

ええ。嫌がらせですとも(笑)。


「な…っ!!離せ!!誰があや君だ」


ぶんぶんとあたしの手から
逃れるように、
思いっきり上下に腕を振る。