数分後─


「神力学園は…どこよ――――っ!!」


あたしは、未だに神力学園を
見つけられないでいた。


「真っ直ぐ歩いてるけどみつからなーい…。疲れたよー…。」


運転手さんに言われた通りに
歩いてるんだけど、
神力学園の門とやらが
全然…見当たらない。


「んー…、どこにあるのかなぁ」


曲げた背を一度正して、
辺りを見回してみる。


「あ…っ!!」


見つけた。


今あたしが歩いてる歩道の向かい側に
神力学園…じゃなくて
クレープを売っているワゴン車を。


「おいしそー…。買おうかな。うん、ちょっと休憩しよっと♪」


ちょっとくらいいいよね、と
自分を言い聞かせるように呟いて
あたしは車道を横切って
ワゴン車に向かったのだった。