財布からメーターに
表示されている分のお金を
抜き出して運転手さんに渡す。
「じゃあ、ありがとうございました。お仕事、頑張って下さいね」
ドアを閉める際にそう言うと
運転手さんは一瞬、目を見開いた。
けど、それはあくまで一瞬のことで
次には、ふ、と柔らかく笑って
「ありがとう。神力学園は真っ直ぐ歩いていったら、門が見えるからね」
と言い、あたしがお礼を言う前に
そのタクシーは颯爽と去っていった。
「真っ直ぐ行けばいいんだよね!!」
あたしは言われたことをもう一度繰り返して、足を進めた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…