「「キャー」」
女子騒がしい声。
耳を塞ぐあたし。
「なにあれ!?」
「あれ?もしかして風花知らなかったりする?」
「うん…全く」
そんなあたしを不思議そうに見る咲季。
でも、あの群れに男子が居ることぐらいは分かる。
「あのキャーキャー言われてる人は、村岡隼人くん。中学の頃から学校のアイドルで有名だったらしいよ。この学校でも大概の人は知ってると思う」
「そうなんだ…で…でもそんなこと知らなくても生きていけるしッ!」
案外時代遅れなの??あたしって………
「分かりましたー風花はやっぱり天然のままがいいよ」
てッ天然ですとーー????
「天然じゃないもん」
「八イハイ!分かった分かった!でも風花はさ、男子から人気者だよね。」
に…にに人気者?
あたし告られた事なんて数回だけど?
呆気にとられているあたしを見て咲季はフフッと鼻で笑った。
「ホント天然だわ。あのね?今告られたの少ししかないとか思ったでしょ?」
八イ…その通りです。