何もない部屋。
何もないから、余計に周囲の白色が際立つ。

その部屋の中央のベッドに、彼女は座っていた。

メグ「あ・・・えっと・・・」

美緒「・・・? あなた、誰?」

メグ「えっと・・・看護師さんに言われて・・・話し相手になってほしいって・・・」

美緒「・・・?」

メグ「えっとね? その・・・」

美緒「・・・とりあえず、座ったら?」

彼女はベッドの側にあった椅子を指差した。

私は促されるままに椅子に座り、なんとも居心地の悪い空間の中で、
これからどうしよう・・・ただそればかりを考えていた。

美緒「美緒」

メグ「え?」

彼女はそう言った。

美緒「私の名前。 真田美緒。 あなたは?」

メグ「あ、えっと、毛利メグ・・・よろしくね・・・?」

美緒「うん。 ・・・その制服」

メグ「え?」

美緒「高校の制服だよね?」

メグ「うん、そうだけど?」

美緒「そっかぁ。 いいなぁ・・・私、中学の途中からずっと学校って行ってないから」

メグ「・・・ごめんね」

そう言うと、彼女はキョトンとした顔をしていた。

美緒「いいのいいの。 気にしないで。 それよりさ・・・」

・・・

・・・