東都病院 8階 美緒の病室前。

夏希「じゃ、あとはよろしくね」

メグ「え? 一緒に入ってくれないんですか!?」

夏希「大丈夫。 ひとりでもやれるよ」

何が大丈夫なの?
根拠のない『大丈夫』ほど無責任なものはないって思った。

そしてそのまま彼女は歩いていってしまった。

メグ「・・・」

ここで帰ればよかったのかもしれない。
でも私は、何故か病室の前から動けなかった。

メグ「・・・ふぅ」

小さいため息を一つ。

メグ「よし・・・」

どんな娘なんだろうって、本当は興味があった。

軽くノックする。

コンコン・・・

美緒「・・・はい?」

ガラッ・・・

ドアを開けて、私は中に入った。