放課後。
結城高校正門前。

あゆむ「病院行かなきゃ・・・」

昨日の女詐欺師の策に見事にハマってしまったことを未だに後悔している。

メグ「あれ? もう帰るの?」

正門を出たところで、メグと会う。

あゆむ「うん、ちょっと病院に」

メグ「美緒のところ?」

あゆむ「え、違うよ。 ちょっとある看護師さんに呼ばれていて」

メグ「へぇ~、なんだかよくわからないけど、私も行くわ」

あゆむ「どうしてメグが?」

メグ「私は美緒のところに行くの」

・・・

・・・

東都病院7階。

夏希「おっ、さっそく来たね、少年」

あゆむ「どうも」

夏希「あれ? あなたも来たんだ?」

メグ「こんにちは・・・」

夏希「そっか、二人とも結城の学生だったんだっけ。 じゃあちょうどよかった」

あゆむ「それで、僕は何をすればいいんです?」

メグ「あの・・・もしかして、美緒の・・・」

夏希「そういうこと」

あゆむ「え?」

夏希「彼女と一緒に美緒の相手をしてほしいの。 ただそれだけ」

あゆむ「え、どうして僕が?」

夏希「ちなみに、担当医と美緒本人の許可は貰っているわ」

あゆむ「え、本人も?」

夏希「だから、よろしくね」

あゆむ「えっと・・・相手をするって言われても、何をすれば?」

夏希「ん~? 別に何でもいいんじゃない? 特にこっちからは何も言うことはないよ」

あゆむ「それと、本人が本当に了解したんですか?」

夏希「えぇ。 あの娘にとっても悪い話じゃないのよ」

あの娘にとっても・・・?