(コンコン…)

病室のドアがノックされた。


入ってきた姿を見ると、嬉しくてすぐにあたしの顔は変わった。



聖夜がいる。
それだけであたしは幸せだった…





『どしてんニコニコ嬉しそうな顔して。いいことあったんか?』


聖夜はあたしを見るなりそう言った。


『ん?なんでもないよっ。聖夜今日早いやん。仕事は?もう終わったん?』

『おー、マッハで終わらせてきたで。知香が寂しがってるかと思って』

『ほんまにぃ?』



あたしは嬉しくて聖夜の手にキスをした。


聖夜もあたしの手にキスしてくれた。






『なぁ…あたしな、検査…受けんねん』

『えっ?なんの?』

『骨髄…』

『えっ……そっか…』



聖夜はびっくりしていた。

多分本当に信じられないんだろうと思った。


まさかあたしがね…