『うそやろ…』


京子は呆然としていた。

そりゃ信じられない、信じたくない話だよね。



『許されへん…殺したるわそのおばはん!!』



京子は…顔つきが変わってしまっていた。


昔やんちゃをしてたヤンキー時代のあの顔に戻っていた。




『知香が今までどんだけ苦しんできたかも分からんと…また苦しめるようなことするなんて…』


京子はそう言うと勢いよく病室を出て行った。



りぃも後を追うように出て行った。




やばい…

京子はキレると見境いなしにいってしまう。


昔っからそうだった。


細い体からは想像もできないくらいに見事に暴れる。



あたし達の地元の地域でも京子は一番喧嘩が強かった。



やばいな…。


あたしはとりあえず二人を呼び戻そうとベッドからおりた。







ズキ…

まだ下腹部が少し痛む。

とりあえず行かないと…そう思って病室を出て歩いた。




お父さんの病院ってことは話してたから、行くとすればお父さんのところだ。


今勤務中だったらやばいな…