『うん大丈夫。絶対知香のこと大事にするから』


聖夜は京子にそう言った。



あたしだけ見てくれるん?

もうあんな顔せえへんやんな?




あたしは心の中で聖夜に問いかけてた。








『知香はな〜めっちゃいい子やねん。純粋すぎるぐらいまっすぐで。昔っから友達やけどほんまに頑張りややし。知香の家な、』


『やめて!!!』



あたしは珍しく大声を出した。


なんでだか分からないけど京子の言葉の続きを聞きたくなかった。


あたしの家、あたしの過去、あたしの…。





聖夜が知ったら同情するかもしれない。


なんかそうゆうのが嫌だった。



聖夜には話せてないままだったあたしの今までの人生。

思い出したくない過去…。