「空、もうすぐ1年生になるんだよっ!大好きな凜久お兄ちゃんに祝ってもらいに来たの!」


1年生……?

って、ことは――。



「凜久の……姪っ子?」

「は?」

私の声にハッとした女の子が私を視界に映してビックリしている。


まるで“今”
私の存在に気付いたみたいに。


さっきまでキラキラと光っていた天使のような可愛らしい女の子が一変。



「あんた、だれ?」

「え……?」

大きかった瞳が歪み、私をギロリと睨む。

可愛かっただけに、その豹変ぶりにゾクッと背中に冷たい何かが走る。



そう、あれは――…
瑠奈の瞳に似ていたから――。




冷たくピンと張りつめていた空気を断ち切ってくれたのは……



「俺の彼女」