「本当に…ありが…「凜~久~お兄ちゃ~んっ!」


――え?


そう思った瞬間、部屋のドアがいきなり開いたんだ。



――バタンッ!

勢いよくドアが閉まったと思えば何か小さい人影がシュビッと凜久に張り付いた。



「……っ?」

突然のことだったから、訳が分からなくて呆然とする私。


「おわ……っ!」

その張り付いたモノの勢いが大きすぎて、

ベッドのすぐそばに立っていた凜久はその人影に押し倒される形となる。



「凜久お兄ちゃんっ」

「……空?」


ソラ――?
えと、……ダレ?


凜久を押し倒したまま、ぎゅむっと抱きついたままの女の子は、

これでもかってくらい、目をキラキラと輝かせている。


黒い大きな瞳からは、星がこぼれてきそうな程。