ベルトをして、鏡の前で最終チェック。



ルンルン気分のまま、家を出た。




「いらっしゃい」

「こんにちは」

笑顔で迎えてくれる、凜久のお母さん。


「ふふ、瑠璃ちゃんいつも可愛いわね」

「あ、ありがとうございます…」


なんて誉められて、照れながら凜久の部屋へと向かった。



「わぁ……っ!」

ドアを開けた瞬間、胸に飛び込んできたのは何か大きくてふかふかしたモノ。


「プレゼント」

そう言って差し出されたクマのぬいぐるみは……


私の、好きな――


「……ありがとう」

凜久からもらったぬいぐるみを、ギュウッと抱きしめる。



「瑠璃、そのクマ好きだもんね」

可愛い笑顔でのぞき込んでくる凜久。


「うんっ」


恋愛バトルの開始まで――あと、数秒。