「本当……?」
クシャッとした瑠璃の髪に指を通しながらそう答えた。
お母さんは今日出掛けてるからね……それに、帰ってくるのは夜って言ってた。
瑠璃が勉強をしに来るって伝えると、夕ご飯もふたりで食べたら?
って、ニンマリとどこか怪しい笑みを浮かべて出掛けてしまった。
「そういえば瑠璃ってさ」
「ん?」
若干上目遣いにドキッとしながら瑠璃が気にしていることを言ってみた。
――胸、小さいって気にしてたよね?
「やっ……」
まだ何も着ていない、生まれたままの姿の瑠璃。
イジワルな視線を、瑠璃の顔から首筋、鎖骨……と下げていくと
瑠璃は見られまいと、体を丸めてしまった。
「そんなに気にしなくても……」
「だ、……だって」
――男の子は…お、大き……い
って声が小さくて聞こえない。
男がみんな、大きいのが好き、とか。そう思ってるの?
そう聞くと、瑠璃は丸まったまま小さくコクンと頷いた。