――『可愛いね、そそる……』

告白の呼び出しを断ることが出来なくて、あんな目に遭ったことは初めてじゃない。


だからこそ、私を助けてくれたふたりはなんだかとても温かく感じて。

居心地がよかったあのふたりの元へ、また行ってみたい。



いじめだらけだった私の世界に、差し始めた柔らかい光の筋。



凜久くんの言葉を信じよう。



そう思った途端、ずっと何かの重みを抱えていた心が少し軽くなったように感じたんだ。




「……あ、お礼言うの忘れてたんだ、いけない」

目の前を通り過ぎていくふたりの会話に耳を澄ますの夢中で、

凜久くんがくれたシェイクのお礼をしてない。