「ごめん~っ!」

必死で謝る私に、あおいの表情が一瞬で変わった。


「ウ・ソ☆」

「も、もう……っ!」

「……」

「……」

そんな私たちを無言で見つめる、ヨウくんと凜久。

なんだかヒソヒソ話してる気がしたんだけど……気のせいかな?



「あ~っ、やっぱ彼氏っていいなぁ!」

あおいと自分の分の荷物を軽々持つのは、やっぱりヨウくんで。


私も、凜久に持つよって言われたけどやっぱり悪くて。



「こっち座ろう!」

「うんっ」

「……」

「……」

私とあおい、凜久とヨウくんに分かれてしまった今。

なぜだか無言のふたり。


あおいとヨウくんだった身長差があっていいけど

凜久に持ってもらったら回りから見れば


「私が持たせてるって思われそう……」

「まぁ、あの顔じゃね」

凜久くん可愛いから。


でも、そんなこと気にしなくていいと思うよ?

凜久くんは待ってると思う。



「何を?」

「瑠璃が“自分から”頼って来てくれること」

ズバッと言い当てるあおいは、やっぱりどこかお姉さんみたいで。



「それに~」

――今は、こうやって。

ふたりで仲良くしておいた方がいいのっ!