「でも俺、“未来”よりも“今”を大切にしたいタイプ」

そう言って胸を優しく包んでいた温かい手のひら。

長い指が体のラインをゆっくりと滑り落ちたり、上ったり。



「ん……っ、ダメ、だよっ……」


「そう言われると余計に――」

――誘われてる気分になってくるって瑠璃、分かってる?


「……ひぁっ、…」

するりとブラの中に滑り込んだ手に直に肌に触れられて。



「温泉楽しみだね」

純粋な笑顔とは裏腹に、意地悪な指先。

最近の凜久は……


「もう……えっち」

「瑠璃のせいだよ」

耳を優しく噛みつかれる度、私の意識はどんどん持っていかれる。



温泉旅行計画は、まだ始まったばかり。




【From:あおい】

いよいよ明日だね♪

瑠璃はもう支度できた?

下着は上下おそろの
新しいモノにしないと…

凜久くんに
嫌われちゃうゾ(ノA`*)笑

明日の10時、駅でね!


---END---



「……」

突然のあおいからのメールにピシッと固まる私。

ちょうど今支度をしていたんだけど……


下着に迷ってて……いつものお気に入りじゃダメなのかな?


「どうしよう」

迷った末に、私の手に握られたのは、まだ1回も着けたことない新しい下着。