「後悔してるの?」

「うん……」

空ちゃんは怒ることもなく、ただ窓の外を見てたっけ。

私の言葉を、どう感じたのかな?



「俺はそうは思わないよ」

――例え、違っていたとしても、込められた意味なんて両親にしか分からない。

それが子供に伝わっていないこともある。


ちゃんと“意味”があることを、瑠璃は空に教えることが出来たし


考えなんて人と同じ数だけある。

その中で、自分の考えを人に言うことが出来るってすごいと思う。



「この勝負、瑠璃の勝ち」

少しはにかんでちゅっ、と私の頬にキスをする凜久。


「あはっ、真っ赤」

みるみる赤くなる私の顔を覗き込んではクスッと笑う凜久。


これからも

ずっと私が凜久のイチバンでいれることを、心の中で――そっと願った。