『あぁ。ってか、仕事中だから。』

そう言ってあたしの手を振り払った翔也に、あたしの心臓にナイフがグサリと突き刺さる。

『はじめまして☆翔也の彼女の美沙です♪』

あたしはわざと彼女に挨拶をした。

彼女は戸惑いながらも営業スマイルをくれる。

『はじめまして。芹澤クンの同期の木村です。』


芹澤クンなんて、気安く呼ばないで…


あたしの翔也を、誘惑しないで。



『ってか美沙今日は帰れよ。明日会うんだし、俺、仕事遅くなるしさ。』







どうしてあたしの気持ち、分かってくれないの…