首をかしげる女を突き放した。
「帰れ!」
声をあげると
慌てて荷物を手に部屋を出て行った。
…なんだこれ?
さっきまではなんともなかったのに、
あの真面目女に見られた瞬間から
体が拒否反応を起こしたみたいに…。
どうしたんだよ俺…。
…つーか、何してんだよ俺。
“…もうこれ以上、
あたしに関わらないでください”
そう言われてから何かが狂った。
あの女の言葉1つ1つにイライラする。
会長をかばうたびにイライラは募る。
そのせいで、
怖がらせるつもりはねぇのに
怖がらせちまって…。
「なーんかそわそわしてるね?創吾くん」
窓の外を眺めていた俺に
アイス片手の卓が声をかける。
「別にそわそわなんてしてねぇよ」
「してるよーそわそわ。
誰か来るの?ずっと外眺めてるけど」