「じゃあなんで?」
「だから…あ、あれだよ!
俺を拒んどいて
あんな奴に惚れてることにムカついて…」
「それって好きってことじゃないの?」
「は?ちげぇだろ!」
「まあ、創吾はナルシストだもんね。
拒まれたことないから
ムカつくのも分かる気がする」
「そ、そうだよ。それだよ」
「…まあ、どっちでもいいや。
それよりさ、
ずっと気になってたんだけど…
その眼鏡なに?ギャグ?」
目を細めた優は
俺のかけてるだて眼鏡をじっと見つめた。
「なにって…変装だろ」
「はっ…変装用?」
明らかにバカにしたような笑い。
「変装する必要あるの?
バレてるんでしょ?」
「うるせぇな…」
「それに変装って
普通サングラスとかじゃないっけ?
バレバレじゃん、だて眼鏡じゃ」
ぐちぐちぐちぐち文句を言ったあげく、
「もう自分のプライドの為に
俺を呼び出すの止めてよね。
せっかくの休みが台無しだから」
そう言って
俺の止める間もなく帰っていった。
百瀬未央。