「なんで俺まで…」
ストローでジュースをかき回しながら
ほおづえをついて不機嫌そうな優。
「お前来るの遅ぇんだよ」
「結果来たんだから文句言わないでよね。
にしても…気合入ってるね、あの子」
後ろを振り返り、
飯を食ってるあの女を見て呟いた。
「よっぽど好きなんだろうね、
会長のこと」
「ふん…」
あんな奴のどこがいいんだか。
顔から性格から、
全てにおいて俺の方がいい男だろ。
「好きなの?」
「何が」
「あの子のこと」
「ぶっ!」
優の言葉に
口に入れたパスタを
危うく吹き出しそうになった。
「何その動揺…」
「お、お前が変なこと言うからだろ!?」
「だって、舌噛まれたぐらいで
ここまでするなんて変だよ創吾」
「だからって好きとは限らねぇだろ!」