どうやら生徒会長に惚れてるらしい。



会長の前だとやたらにこにこして、
顔を赤くして…。



それを見て、俺はいいことを考えた。










「……最低」



生徒会から奪ってきた
委員会の予定表を見ていた俺に、
缶ビール片手の美紅が呟いた。



「植野会長に
未央ちゃんの想いをバラした上に、
フられた弱みにつけこむだあ?
バカじゃないの!?
そんなせこい手使ってまで
プライド守りたいわけ!?」



「うるせぇな…静かにしろよ」



声を荒げる美紅から体をそらした。



「美紅ちゃん落ち着いて。
でもさ、フられなかったらどうするの?
会長OKするかもしれないじゃん」



「んなわけねぇだろ。
あの遊び人が
あんな真面目な女相手にするかよ」



「……それで、
昼休みに各クラスの委員長が
生徒会室にファイルを持っていくから、
あの子がファイルを持って来るのを
生徒会室の前で待ち伏せするんだ?」



そう言った優を横目に、



「…バカ」



呆れた様子の美紅。