携帯を気にする未央を
ベッドに引き寄せた。



それでもベッドに入ろうとしない未央は
その場にしゃがみこんだまま。



そこまで恥ずかしがられると
逆にスイッチ入る…。



そうは思ったけど、



「…なあ、未央」



「は…はい?」



「お前ってさ、なんで俺に敬語使うの?」



話題を変えた。



「気になってたんだよなー…
名前も呼び捨てじゃなくて
“獅堂先輩”だし」



「だって…年上の人ですし…
先輩ですし…」



「けど、その前に彼氏だろ。
お前が礼儀正しいのは分かるけど
彼氏に敬語っておかしくね?」



「そうですか?でも今さら…」



「タメ口きいてみ?」



「え…い、今ですか?」



「ん、今」



ベッドの脇で固まる未央に顔を近付ける。



「俺のこと好き?」



「な、な、なんですか!?」