結局私への周りの視線は教室に着くまで変わらず。



「あ…来た!!」

「百瀬さん来たよ!!」



教室に入ろうとした私の周りをたくさんの女子が囲んだ。


「ちょっと、あなた何したの?」

「新入生のくせに生意気じゃない!?」



え…な、何?

急に怒鳴られて足がすくむ。



この人達のリボンの色…2年生と3年生の色だ。



「いきなり何?この子になんの用?」

質問攻めに合う私の前に立ち楓ちゃんが先輩たちを睨みつける。



「しらばっくれるつもり?Ⅰ類のくせに」

「あんた達Ⅲ類?」



先輩達を見渡す楓ちゃんは眉間にしわをよせた。


学科ごとに制服のデザインが少し違うから分かるんだ。

ここにいる人達はみんなⅢ類の先輩。

「さ、Ⅲ類の先輩が私になんの用ですか?」



堂々としてる楓ちゃんとは違い、おどおどしてしまう。


「あなたとはつり合わないのよ。今すぐ手を引きなさい」


…手を引く?…何から?